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膵臓がんは早期発見・早期治療が大切です。すい臓がんの症状、治療、検査を知っておきましょう!

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すい臓がんの放射線治療

 膵臓癌は早期発見が難しいため、発見時には多くが手術できない進行癌であるのが現状です。そのため、膵臓癌の治療において放射線治療は重要な役割を担っています。膵臓癌の放射線治療はどのような治療でしょうか?

目次


放射線治療のしくみ


 放射線治療とはX線やガンマ線などの電磁波をガン細胞に照射し、癌細胞を死滅させる治療法です。放射線と一言で言っても種類が色々あり、最近では水素の原子核である陽子を加速して照射する「陽子線治療」や、炭素の原子核を加速して照射する「重粒子線治療」などの粒子線治療があります。

 粒子線治療は従来の放射線照射に比べてエネルギーが強く、より正確に癌細胞に照射できる特徴があります。また、すい臓がんはX線が効きにくい腺がんである事から、組織型を問わず治療効果が期待できる粒子線照射に注目が集まっています

 放射線がガン細胞の増殖を抑えるメカニズムは、放射線がガン細胞のDNAを破壊し、細胞分裂を抑えることによります。正常な細胞もガン細胞も、細胞分裂する際には遺伝情報の基となるDNAが重要な働きをしますが、細胞分裂時にこのDNAが放射線によって切断されると、細胞は分裂できずに死んでしまいます。

 放射線は正常な細胞にも影響を与えますが、正常な細胞に比べてガン細胞の増殖スピードが速いため、正常な細胞よりもガン細胞により効果を発揮します。しかしながら、放射線照射は通常体の外から行うため、少なからずガン周辺の細胞にもダメージを与えてしまうため、副作用を伴うこともあります。

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膵臓癌における放射線治療の役割


 現在のところ、すい臓がんの根治が期待できる治療法は手術だけとされています。しかし、すい臓がんは早期に発見することが難しく、手術できるすい臓がんが全体の10〜20%しかないことを考えると、放射線治療はすい臓がんの治療において重要な役割を果たしているといえます。

 離れた臓器への遠隔転移がないものの、膵臓周辺の主要な血管に癌組織が巻き付き、手術によって切除できないすい臓がん(局所進行切除不能膵がん)には、癌細胞の増殖を抑える目的として放射線治療が行われます。

 また、患者の全身状態が良好であり化学療法も行える場合には、放射線治療の効果を高めるため、放射線治療の期間中に化学療法を併用することが一般的です。併用する抗がん剤にはジェムザールや5-FU、S-1が選択されます。

 このほか、手術による切除可能な場合でも放射線照射を行う場合があります。術前に照射を行って癌を小さくし、手術による切除をより確実にする「術前照射」や、手術後の再発予防のために行う「術後照射」があります。しかし、いずれもその有効性を示す報告が少なく、標準的な治療としては確立されていません。

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膵臓癌の放射線治療はどのように行う?


 現在行われている放射線治療には3D−CRT(三次元原体照射)やIMRT(強度変調放射線療法)などがあります。放射線治療の治療効果はいかに癌組織に対して放射線を集中して照射するかにかかっています。以前の放射線治療は癌組織だけでなく周辺組織にも照射されてしまい、治療に伴う副作用が少なからずありました。

 しかし現在の放射線治療は照射部位をCT(コンピュータ断層撮影)の三次元画像で確認し、癌組織に対して多方向から正確に照射する方法がとられています。このように正確に癌組織を捉えらるようになったため、以前の放射線治療に比べて高い線量の放射線を照射できるようになりました。

 ただし、放射線治療による合併症が完全になくなったわけではなく、吐き気や嘔吐、食欲不振、下痢などの症状が現れる事がありますが、治療後1ヶ月程度で改善します。

 放射線治療は1日1回、5〜10分程度の照射を行います。放射線治療自体に痛みは伴わず、1回あたりの照射時間は短いものの、照射を開始するまでの準備に時間がかかるほか、週5日の治療を5〜6週間通院して行う必要があるため、治療に伴う患者負担は大きいといえます。

 このほか、放射線治療にはガンの痛みを和らげる効果も期待されています。ガン細胞が増殖すると、神経を圧迫して痛みを発するようになります。しかし、放射線治療を行うことによってガン細胞の増殖を抑え、神経に対する刺激を少なくすることが期待できます。

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